ありがとう、お父様。

 今の会社を辞めると言うことを、実は今日まで親に言えずにいました。前々から会社の愚痴をこぼしたり長くは居ないと宣言してはいたけれど、実際辞めるとなるとやっぱり言いづらいもので。次は就職ではなく「自分の作品で作家としてやっていきたい」というのも気が引ける一因です。せっかく稼げるようになったのにまた暫く収入は無くなるしね。
 でもそろそろ残り1ヶ月なので覚悟を決めて、夕食の時に告げてみました。母親はやはりびっくりしたようで、非難するわけではないけれど次の仕事などを心配しているようでした。しかし父親はあっさり「うん、若いうちはいろいろやってみた方がいいんだよ。」「日本はまだ次々転職するのはいい評価を受けないけれど、外国ではスキルアップしてるってことだから数多くの仕事をしている方がいいとされてるんだよ。」と、言ってくれました。いつもは教訓を述べたり人生について指南したり、そういった類の話は全くしなかったので急に言われたようでびっくりしてしまったけれど、こんなに全面的に応援してくれる言葉をもらえて、すごく嬉しかったのです。決して頑固親父とかではないので怒られる心配は全くしてなかったけれど、了解止まりだと思っていたので。それによって母親も「そうよね〜」的な感じになり、不穏な空気になることなくその話題は終了しました。
 母親は早い情報としっかりした考えをもっているけれど、今回父親の柔軟さとか視野の広さも改めて感じられて、なんだか有り難いなぁと。確かに両親ともある部分では保守的で過保護なところもあるし、歳と共に頑固になっているとは思うけれど、ほんとに感謝してます。ありがとう。