リアリズムの宿

リアリズムの宿 [DVD]

リアリズムの宿 [DVD]

アマゾン、なぜ画像を出さないか?楽天ならちゃんと載ってるのもあるけど、いかにも「販売してます」的でどうもね。
この作品は最近地元のTSUTAYAに無くなってしまったのでわざわざリクエストしたのだけれど、やっぱり借りて良かった。


バカの箱船から引き継がれる、あの独特の空気がとても面白い。冬の日本海の、ひっそりとした閉塞感のある町と、得意の長回しや薄暗い色がよく似合っていた。そこを何となく泊まり歩く2人の距離感がとても妙で、会話やちょっとした仕草を観ているだけでも気恥ずかしくなってしまう。山本さんは面白い役者で監督の作品にぴったりだと思うけれど、今回は長塚圭史さんが凄く良かった。思わず惚れそうになったよ。なっちゃんが旅に加わって、消えるようにいなくなって、最後に一瞬出会う。もっとごってりと感動的に作り込む事も出来るけれど、この「空白」とも言える薄さがいい。
くるりが音楽を担当してる事をすっかり忘れていたけれど、この映像にくるりはかなりはまっているね。
あと監督と助監督での副音声が相当好き。物によってはつまらない副音声もあるけれど、この2人の会話は自分の作品と役者さんへの愛が溢れていてとても面白かった。
くりいむレモンはもっと前かと思ってたけど、後の作品だったか。山下作品はそこらへんまでが凄く好きかも。リンダリンダリンダも悪くないんだけど、もっと空白が多くてじっとりとした頃の方に魅力を感じる。松ヶ根乱射事件テアトル新宿がまだ間に合うみたいなので、是非行きたいな。とりあえず今日は「どんてん生活」借りてきた。