アヒルと鴨のコンロッカー
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/11/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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けれどテレビの特番か劇場予告かを観た時に、なんとなく原作を先に読んだ方がいい予感がしたので急遽予定を変更。理由は定かじゃないけれど、小説として読まないうちにストーリーを知ってしまうのはもったいないと思ったのです。
そして今読み終えました。以下内容に触れます。
すっごく面白かった。中盤、河崎が本を隠したところで文字が読めないと気付いてからは、久々にやめられない感覚を味わった。いろんな理由が気になって早く先が知りたいのね。こうやって夢中になるのは久しぶり。でもまさかあんなオチになっていようとは思わずに、その伏線具合に感動。伊坂さんの小説は、前半緩やかで途中から勢いがつく。
河崎は普通に惚れちゃうけど、椎名も麗子さんもドルジも、それぞれが非常に魅力的に描かれているのも良い。ただ唯一、琴美の事だけはほとんど何も理解出来ずに「なんてどんくさい子なんだろう」という感想しか持てなかった。
まず何故ペット殺しの3人を見かけた事を河崎に言えないのか。というか何故警察にすら言わないのか。何故留守電を即消去したのか。恐怖心があるなら尚更、「これを証拠に警察へ」という思考に繋がるんじゃ。そして何故拉致されかかった事すらドルジに言わないのか、しかも何故そのすぐ後で何の準備もなく対峙しに戻るのか。どう考えても通常の女性の思考じゃないよなぁ。ちょっとこの子だけは行動が不審すぎて愛せなかった。
けどこの本自体はかなり気に入ってしまったので、すぐにでも映画が観たくなったよ。かなり混んでるという話だけど、4日行っちゃおうか。。。英太も濱田岳もとてもイメージに合っているので、楽しみ。