ダブリン 30日14時公演

長い間待っていた「ダブリンの鐘つきカビ人間」をとうとう見てしまいました。以下ネタバレ有りの簡単感想。



とても良かった。大倉さんのカビ人間での初演は見ていなくて今回が初めてだったけれど、とにかくカビ人間が良かった。うわぁ…いい役者だなぁ片桐仁は。と、公演中何度も思ってしまったよ。表現者としての仁さんがたまらなく好きで、今回の舞台でそれがさらに10倍にもなった気がする。声の表情からにじみ出る温かさは、見ている人をも温かくする力を持ってた。これが仁さんを全く知らない人が見たらどんな風に見えるのかも知りたい。
正直ちょっと苦手だった中越典子さんもとても良くて、むしろ好きになってしまったり。衣装とあいまって人形のような美しさだけれど、見た目に負けない程の素敵な演技をしていた。ラストでおさえが自ら命を絶つときに目に涙をいっぱい浮かべていて、思わず私もつられ泣き。いや“つられ泣き”じゃないか、一緒におさえの気持ちになったって事です。そして土屋アンナの格好良さにみとれる。あの人は身体の芯からロックだね。
他に衣装とパンフなどのグラフィックデザインがとても美しくて、そちらも惚れ惚れしました。急に踊り出す舞台はいまだにちょっと苦手だなとは感じたけれど、生の演技にますますはまりそうです。あぁ、できる事なら東京最終日にもう一度見たい!見たいよ!