「さんびきのくま」のラストについて

ジブリ美術館では「三びきのくま」の特別展が開催されていました。このお話、最後はどうやって終わるか覚えていますか?私はすっかり忘れていました。忘れていたというより、知らなかったという方が正しいかもしれません。


そこにあったトルストイ作の絵本のあらすじはこうです。

勝手にくまの家に入った女の子は、そこにあったおかゆを食べ、椅子を壊し、ベッドで寝ていました。帰って来たくまに見つかってしまった女の子は、一言の謝罪もせずに一目散に逃げ去りました。

おかしい。ベッドで寝ている時にくまが帰ってくる所までは記憶と同じなのに、この衝撃のラストの事は一切覚えてない。そんな事ってあるのか?子供の頃に何度も読んだ絵本の内容は大体今でも覚えているのに、この部分に関してだけ今日初めて読んだような驚きがあったよ。
ちなみに私が記憶していた終わり方はもっと円満です。詳しいやりとりはわからないけど、何かがあって帰ってきたクマと女の子は和解し、新しく作ったシチューを4人で仲良く食べ、女の子はその後もたびたびクマの家に遊びに行くようになった。というようなもの。
この違いは何だろう。あまりに酷いと感じた子供の私が自分で捏造したまま記憶したか、もしくは他のお話と合わさってごっちゃになってしまったのか。でも終わり方は絶対こうだと信じて疑わなかった。。。


けれど家に帰って調べてみたら、少しヒントがありました。どうやらこの話は世界中に沢山ちらばっていて、それらは少しずつ印象が違うらしいです。
「三匹のくま」研究
そして日本で出回っている「さんびきのくま」の絵本はこんな感じ↓
3びきのくま
なんとなくこの表紙の中で少し見覚えがあるのは「こどものとも」版で、文章にも若干聴き覚えがある。結局女の子が逃げるという根本的な部分はどれも変わらないけれど、挿絵や言葉でやさしいイメージを持った私は、勝手に後日談を付け加えていたのでしょうか。同じように仲良くなって終わったと思ってた人、他にいないのかなぁ。