布は可能性がある

と思ったよ。ほんと面白かった、アネット・メサジェ展。
MORI ART MUSEUM [アネット・メサジェ]


1時間半かけてじっくりみていたから、入館前にはこんな空だったのに

出てきた時はもう日が落ちていた

関係ないけど、東京タワーはあの先端の鋭さが愛される理由だと思う。


インスタレーション作品にはじっくり観ていたいような面白さがある作品と、足を留めずに素通りしてしまう作品があるけれど、私にとって彼女は完全に前者。命の抜け殻のような薄汚い服やぬいぐるみは退廃的な印象を与えるけれど、同時に昔そこに宿っていた生命力のようなものも感じさせる。残骸のような展示物はみんなが共通してもつ古い記憶のようで、そこに独特のポップで可愛いセンスを混ぜているのでダークな印象はない。ヤンが現代女性だったらこういう作品をつくるかもしれない、と思うようなキュートさ。
以下、好きだった作品をいくつか挙げます。
好きな作品がいっぱいあったけれど、入館して最初にあったぬいぐるみの頭を被った剥製の列挙がとても綺麗で心掴まれた。セーターを着せられたスズメの剥製も素敵だなぁとおもっていたらポストカードがあったので購入。
キーキーと機械音がする部屋には動く展示物があって、それらの動きと音が不気味なんだけど、でも面白くて目が離せない。中でも、床に牛が転がってて空中に人っぽいぬいぐるみが吊ってあるのが好きすぎて、自分でも動くものが作りたい!とか思ってしまったけれど、技術的な問題があるのでそれについては今後再考。
あと中盤にあった赤い海のような作品に圧倒された。風で動く赤い布が内蔵のようだけれど、やっぱり海と海底のようにも見えるし、空から何か降って来るし、好きすぎてその前においてあるソファーに座って、ずーっと見てしまった。
見ながら、この規模の作品この規模の展示は、本当に選ばれた人しかできないんだなぁと思った。


私が言う事じゃないけれど、11/3までやってるそうなので、興味あるけど迷ってる方がいたら、絶対行った方がいいです。あ、まぁ、わかんないけど(笑