ロベルトの操縦

11.09.15(木)14:00〜
ヨーロッパ企画「ロベルトの操縦」
作演出:上田誠
出演:ヨーロッパ企画中山祐一朗・山本真由美
会場:本多劇場

1年ぶりの本公演、待ってたよ。








私、今回の公演すごい好きだ!
観てる時ももちろん笑うし面白いんだけど、なんだか後からじわじわと嬉しくなって、あ〜あの人もこの人も愛おしかったなんて考えてるうちに結局もう一度見たくなるような、そんなお芝居。


ヨーロッパはだいたい世界観が呑気で平和で、くだらない会話の応酬が多いのが基本だけれど、その中でも特にゴーレムとか、ピラミッダー、ブルーバード、STMBロードランナーズあたりが大好きで、ロベルトもそのラインだなと思った。小さいきっかけから、てんやわんやしてるうちに思いも寄らない方向へむかってしまうのだけれど、結局はまぁなんかそれもいいよね〜♪みたいな軽いノリで、流されるままに全てを受け入れていくところに、すごくヨーロッパらしさが出ていて抱きしめたくなったよ。



冒頭、石田さんが急な敬礼とともに発した「少年兵!」が、もう最高で。だって永野さんまさに少年兵なんだもん、永野二等兵ww
前半の、4人で物語を進めていく時間がわりと長くてちょっとダレ始めたあたりで、第二陣のまるっとコンビが登場して、そこからまたぐっと魅力が増した。その後も人が増えるたびに面白さに加速がかかって、やっぱりヨーロッパは数がいてこそ良さが発揮される劇団だなと。
そして、酒井さんがキモすぎて最高だった!見終わったあと一番最初に友達に伝えたかったのがこれだもの(笑)酒井さん好きだしいっぱい観ていたいと思うけど、今回に限っては20分以上は無理w アタリ役もらって良かった良かった。


「コーラを買いに行く」という些細な目的が、ヘラヘラ会話しているうちいつの間にかオオゴトになっていって、それは自分の意思というより翻弄される形で流されていくのだけれど、舞台を観ていたお客さんも皆、密かにそういう適当な人生に憧れているんじゃないかな。現実だったら永野さんの立場で踏みとどまることしかできない人が大多数だし自分もそうだけど、あんな風に責任を押し付け合って、やけくそで海を目指して、もうどうでも良くなって仕事辞める!とか言ってしまいたいと、誰でも一度は思った事あるはずだよね。


あんな感じに生きても、意外に平気なんじゃないかなー。…とまでは思えないけど(笑)手の届くところにも楽しい人生があるような、そんな気分にさせてくれる集団であることは確かだよ。


ロベルト自体もかっこよかったけど、疾走感のある綺麗な背景と音楽が印象的で、舞台装置でも楽しませてもらいました。