わかるけど悲しい

展示をやる時は毎回職場の人にも言っていて。
それは休みが多くなるからというのもあるけど、前の個展の時も来てくれて可愛いと言ってくれたり、デザフェス行ったりするのが好きな人もいるので、一応お知らせはするのです。
やっぱり一人でも多く来てくれるといいなと思うから。


それで今回も「7月に展示やるよ。今までと違ってアクセサリー雑貨の作家さんが集まっていてね、全部買えるんだよ。どれもクオリティが高くて可愛いものばかりだから、きっと来たら楽しいと思う。」と宣伝した。
私は以前この展示を観に行った時にすごく楽しかったから、自分が出すとか関係なく、みんなにも可愛いから見て欲しい!という気持ちで言ったのだけれど、同僚の一言目の返事は「そうなんだー!でも高いんでしょ?」だった。


本人は全く悪気があったわけではないし、今までの作品も好きだと言ってくれていた子だったから、余計に驚いたし、ショックだった。
言葉が浮かんでこなくて、しどろもどろで「うん…まぁ、普通よりは少し高いかもね。」なんて答えてしまったけれど、実際には全然高くないし、どの作家さんもよく売れている人ばかりなのに。なぜかそう言えなくて、なんかもういいやって気持ちになってしまった。
自分を含め、どの作家さんも1点ずつ時間をかけてこだわって作っているのに、手作業でモノを作るという行為を否定されたみたいな気がしてとにかくショックだった。でも結局これが世間の一般的な意見なんだろうなとも思った。


今までだって展示をしても、観てはくれるけどほとんど売れなかったもんな。
きっと買うほど気に入ってもらえるものは作れてなかったんだろう。雑貨にすると売れるのに、絵になると途端に売れないのは、使い道がないから。それは知ってる。知ってるけどやっぱり悲しい。空間を飾るものはあまり必要とされてないんだろうね。だから高くても買ってもらえるような雑貨を作ります。
結局そういうこと。


でも今までの路線も諦めないよ。だって自分が作りたいんだもの。大きいものを作るのはとても楽しい。そうやって自分が楽しいと思えることをやらせてもらえるのは、好きだと思ってくれる人がいるからだ。